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学校の窓の落下事故がなくならない。事態を問題視してきた建築開口部協会(東京・千代田)は2023年5月24日、窓の落下防止に特化した事業者登録制による点検制度を開始したと発表した。23年度に200~300社の登録を目指す。
同協会が専門家による簡易な点検の仕組みをつくり、新設する「学校窓点検管理士」を育成・登録。学校施設で窓の落下事故を起こさないための予防保全を推進する。24年1月から、登録した管理士による学校窓点検の開始を目指す。
建築開口部協会によると、学校施設での窓の落下事故は全国で年間3~6件ほど起こっている。同協会が21年に、協会員のサッシ大手4社(三協立山、不二サッシ、LIXIL、YKK AP)の協力を得て実施した調査で明らかになった。中には人身事故につながった落下もあった。「メーカーに報告されていない事故も相当数あるだろう。実際の落下件数はもっと多いと推測している」(同協会の石積広行性能向上部長)
学校の窓は住宅などに比べると、開閉回数が多い。協会の試算では、日本産業規格(JIS)が規定する「サッシの開閉繰り返し試験」の基準1万回に、約10年で達するという。
一方で、日常的な安全を点検する教職員や用務員だけでなく、維持管理の責任を負う学校設置者などはサッシメーカーが「異常なく使用できる」とする期間を超えても、適切に点検できていないのが実情だ。
こうした現状から管理士による窓点検は、より多くの学校で実施できるように専門性を確保しながらも費用が安く済む仕組みにする。同協会が点検方法や判断基準を定め、専門家の育成・登録を行う仕組みを構築。専門知識を有する技術者が点検する。ただし、点検項目は「外れ止め」「戸車」など、窓の落下に影響する箇所に絞る。
協会によると、1校につき3人1組、半日から1日で点検から報告書の作成までできるようにする。費用は最大でも20万円程度に収まる見込みだ。
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June 13, 2023 at 03:00AM
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