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AIが仕事を奪うは本当かChatGPTで建築士試験に挑戦 - ITpro

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日本語で質問を投げかけると、流ちょうな文章で回答を寄こす米OpenAI(オープンエーアイ)のChatGPTが空前のブームだ。2022年の1級建築士試験「学科試験」を解かせて、話題の生成AI(人工知能)の実力を検証した。

 ChatGPTのベースである大規模言語モデル(LLM)は、インターネット上の膨大な文章を学習させ、自然な受け答えを可能にする技術だ。文章の要約や翻訳、プログラムコードの生成も可能。無料で利用できることもあり、空前のブームをもたらした。

 急速に進化する生成AIは、期待と同時に不安も抱かせる。「仕事を奪われるのではないか」と。建築分野も例外ではない。米金融大手ゴールドマン・サックスが2023年3月にまとめた報告書は、影響を受けやすい職業として「建築設計」を名指しした。

 ChatGPTの実力は、どの程度か。記者は22年の1級建築士試験「学科試験」を解かせて、現状の実力を検証してみた。合否はいかに──。

「建基法は最低基準」で正解

 学科試験は4択問題で、学科1(計画)と学科2(環境・設備)が各20問、学科3(法規)と学科4(構造)が各30問、学科5(施工)が25問の計125問。1問は1点、満点は125点だ。22年の場合、合格には各科目の過半と総得点91点が必要だった。正答率72.8%が合格の条件だ。

 22年の学科試験には、図を読み取って答える問題が計15問ある。ChatGPTは23年4月末の検証時点で画像入力に対応していなかったため、これらを除く計110問で正答率を算出した。検証には無料版より高性能なLLM「GPT-4」を搭載した有料版のChatGPTを利用した。

 学科1の1問目は以下の選択肢から最も不適当なものを選ぶ問題だ。

  1. 建築士は、他人の求めに応じ報酬を得て、建築物の建築に関する法令に基づく手続きの代理を行う場合、建築士事務所に所属する必要がある。
  2. 建築士は、設計契約を結んだ委任者に対し、法律に定められていない内容であっても、建築士として一般的に要求されるだけの注意を尽くす義務がある。
  3. 建築基準法は、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、公共の福祉の増進に資することを目的として、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する平均的な基準を定めている。
  4. 我が国において2050年までのカーボンニュートラルの実現のために、建築物においては、省エネルギー性能の確保や向上への取り組み、また、再生可能エネルギーの導入拡大等が求められている。

 正解は3だ。建基法が定めるのは「平均的な基準」ではなく「最低基準」。1級建築士を目指すなら、常識中の常識だ。ChatGPTは数秒かけて「3」と回答。見事に正解した〔図1〕。

〔図1〕ChatGPTに学科試験の問題を入力

〔図1〕ChatGPTに学科試験の問題を入力

有料版のChatGPT(GPT-4)に、建築技術教育普及センターが公開している2022年の1級建築士試験「学科試験」の問題を解かせた。生成AIから適切な回答を導くために使用される「プロンプト」(指示文)は用いず、原文をそのまま入力している。図は学科1(計画)の1問目に対するChatGPTの回答。見事正解した(資料:日経アーキテクチュア、右上は建築技術教育普及センター)

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June 22, 2023 at 12:02AM
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