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2024.05.08
# 家 # 家づくり人生でいちばん高価な買い物、マイホームをせっかく建てたのに、「こんなはずじゃなかった」と後悔する人があまりに多いのはなぜなのか?
気鋭の建築家・内山里江氏は言います。
「日本人が家づくりに失敗する最大の理由は、たとえば『家は南向きじゃなきゃダメ』とか『窓は大きいほうがいい』といった『間違った常識』によるものです。私は本書でそうした間違った常識をすべてひっくり返します」
内山氏の最新刊『家は南向きじゃなくていい』から、間違いだらけの家づくりをしないための方法を連載形式でお届けします。
持ち物の量は人によってまったく違う
収納スペースをつくるのなら、家庭ごとの持ち物の量に合わせた「適量」を、使いやすい「適所」に設計すべきです。一般的な収納量の目安などもありますが、それはあまりあてになりません。ご家庭や人によって持ち物の量はまったく違うからです。一例をあげると、沖縄では長袖やアウターをあまり着ないため本州の人と比べて所持している洋服の量が少ないです。
![](https://gendai-m.ismcdn.jp/mwimgs/e/0/1280m/img_e05ec2f1d4868b9c5dba01ace8ed6e761693027.jpg)
このように、地域や個人によって大きく異なる持ち物の量に合わせた収納計画を立てるには、そのご家庭や人ごとに「どれくらい持ち物があるか」をしっかり把握することが肝要なのです。
その人の持ち物の量の目安は、洋服の量を聞くとだいたいわかります。私の場合は、洋服を収納するのにひとりごとに「押し入れ何個分が必要か」を申告してもらっています。このとき大切なのは、オールシーズンの服を1ヵ所に収納する前提で考えてもらうことです。人によって「押し入れ2個くらい必要かも」「押し入れ半分くらいで大丈夫」など、大きく差があります。それを家族全員分合わせた量が、そのおうちのファミリークローゼットに必要な大きさです。すでに少し触れましたが、最近の家は家事動線の効率をよくするために、家族全員分のオールシーズンの洋服すべてを1ヵ所にまとめて収納できるスペースを、ランドリースペース付近に設けることが多いです。ウォークインクローゼットでもあり、そこで着替えもすませる想定です。
ちなみに、奥行きが深い引き出しはおすすめしていません。奥行きがあると、何をしまったか忘れやすく、魔のスペースが生まれやすいからです。
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