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旧館林市庁舎を選定 22年度「モダン・ムーブメントの建築」 「メタボリズム」を実践:東京新聞 TOKYO Web - 東京新聞

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旧館林市庁舎の外観=いずれも館林市で

旧館林市庁舎の外観=いずれも館林市で

 近代建築の記録と保存活動に取り組む国際学術組織DOCOMOMO(本部オランダ)の日本支部「ドコモモジャパン」(東京)は、二〇二二年度の「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」に群馬県の「旧館林市庁舎」(現・館林市民センター)を選んだ。設計したのは戦後日本を代表する建築家の一人菊竹清訓(きくたけきよのり)さん(一九二八~二〇一一年)。菊竹さんらが提唱した建築運動「メタボリズム」を実践した貴重な建物だ。(池田知之)

 旧庁舎は一九六三年完成の鉄筋コンクリート造りで地上五階、地下一階。四本の柱が建物を支える構造で、三階より上は建物から床や窓が張り出している。増築を見越し、予定地も確保されていた。市庁舎としては八一年まで使われた。

 ドコモモジャパンは「菊竹の『市民と行政が信頼し合い、支え合う関係でなければならない』という思いを巨大な四本の柱と、支えられた床で表現した」と指摘している。

最上階の5階にある議場の天井。明かり取りの十字型スリットが入っている

最上階の5階にある議場の天井。明かり取りの十字型スリットが入っている

 メタボリズム建築は、黒川紀章さん設計の「中銀(なかぎん)カプセルタワービル」(東京・銀座、七二年完成)や、菊竹さん設計の旧都城市民会館(宮崎県都城市、六六年完成)などで知られるが、ともに解体されている。

 ドコモモジャパンは、二一年度までに中銀カプセルタワービルや旧都城市民会館、国立西洋美術館(東京・上野)など国内二百六十四件の建築物を選定。二二年度は、旧館林市庁舎や川崎市河原町高層住宅団地(現・河原町団地)、日本キリスト教団国分寺教会(東京)、奈良県庁舎など十六件を新たに選んだ。

 県内では、高崎市の群馬音楽センター(一九六一年完成、アントニン・レーモンド設計)と、安中市の旧松井田町役場(五六年完成、白井晟一(せいいち)設計)が過去に選ばれており、旧館林市庁舎で三件目。

<メタボリズム> 「建築や都市は不変な構造ではなく、時間や社会の要請によって新陳代謝するもの」とする建築運動理論。本来は生物学用語で「新陳代謝」の意味。1960年代、菊竹清訓さんや黒川紀章さん(1934~2007年)、槇文彦さん(1928年生まれ)らが提唱した。日本から発信した建築理論として、世界でも広く知られている。


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