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3期に分けて進行中の工事のうち、1期工事の遅延が問題となっていた東京都世田谷区の本庁舎建て替え工事の完了が、施工者である大成建設の失態で2年近くも遅れることになりそうだ。同社は2023年7月14日、2・3期工事の工程に関する検証結果を区に提出。2期で6.5カ月、3期で8カ月の工期延長が避けられないとして謝罪した。
引っ越し期間における作業制限についての認識不足や、応札時の施工計画の誤りなどを見直した結果、既に発表している1期工事の遅延分と合わせて、計22.5カ月の延長となる見通しだ。同社では23年3月、札幌市内で施工中の超高層ビルで鉄骨の精度不良が発覚し、完成が28カ月も遅れる見通しを発表している。相次ぐトラブルに、同社の施工管理能力に対する信頼は大きく揺らいでいる。
世田谷区本庁舎の建て替え工事は、地下2階・地上10階、延べ面積約3万6400m2の東棟と、地下2階・地上5階、延べ面積約3万6500m2の西棟を、総事業費約450億円を投じて建設するビッグプロジェクトだ。設計は佐藤総合計画(東京・墨田)が、工事監理は同社と世田谷区が担当している。
工事は現庁舎の解体と新庁舎の建設、区民会館の改修を3期に分割して進める計画。施工計画の不備などで既に計8カ月の延長が濃厚となった1期工事では、東棟の南側に当たる東1期棟と西棟の北側に当たる西1期棟などを建設。その後に着手する2期工事では既存の第1・第3庁舎の解体と、東西の2期棟の建設を進め、3期工事で既存の第2庁舎・分庁舎を解体し、西3期棟を整備する。21年7月に1期工事が着工。当初は27年10月に全体の工事を完了させる予定だった。
大成建設の報告書によると、現庁舎の解体工事と新庁舎への引っ越しを並行して進める計画を見直し、両者が重ならないようにしたため、2期で1.5カ月、3期で1カ月の延長が必要となった。安全性と確実性を高めるのが目的だ。
応札時に作成した工程で、一部工事の作業員数や機械台数を見誤っていたことから、1期工事の実績を踏まえて工程を見直したことも響いた。2期の東棟工事では、地下躯体(くたい)工事における鉄筋型枠工の歩掛かりを見直したり、地上躯体工事の施工計画を見直したりした結果、3.5カ月の延長となる。3期の西棟工事でも同様の変更を反映し、さらに屋上緑化工事の施工時期、西側スロープ躯体などの施工手順を見直すなどした結果、当初より5.5カ月遅れる。
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July 20, 2023 at 03:00AM
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工期2年延長の衝撃、大成建設が世田谷区庁舎建て替えで演じた大失態 - ITpro
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