鎌倉観光混雑緩和へ人の流れ分析携帯位置情報使い移動ルート ... - 東京新聞

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鎌倉大仏

　神奈川県は、観光客が集中するなどして地元住民の生活に支障を来すオーバーツーリズム（観光公害）の改善に向け、携帯電話の位置情報データを分析して混雑する場所や経路、時間帯を特定し、分散化を目指す方針を明らかにした。黒岩祐治知事が二十七日の県議会一般質問で説明した。

　県内では、鎌倉市や箱根町などで公共交通機関や道路の混雑、ごみの散乱といった観光公害が指摘されている。

　携帯電話の位置情報は、個人を特定できる情報を除いた大量のデータを使い、まずは鎌倉市に絞って分析する。居住地別、男女別、年代別で、時間帯ごとの訪問地を明らかにしたり、シーズンごとの観光客の移動経路を分析して混雑するルートを可視化する。

　県の担当者は「研究という位置付け。どういう成果が出るか分からない」とするが、顕著な傾向が現れれば、比較的空いた観光施設を示したり、周遊ルートを提案したりして、混雑の分散を目指す。分析は本年度いっぱい続け、結果は市と共有する。

　また当面の策として観光情報サイトで観光客へマナー改善を多言語で訴える。

　知事は「さまざまなデータを活用し、観光客と地域住民双方の満足度を高める観光振興を推進する」と答弁した。（志村彰太）

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