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立派な玄関も校長室もなし! 世界的建築家、フランク・ロイド・ライトが設計した「新時代の女性の学びや」 - 読売新聞

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◆ 自由学園 明日館(みょうにちかん)

 池袋駅から徒歩約10分。住宅街の中に、100年前に学校として建てられた明日館が現れる。中に入ると、ホールには大きな窓から日光が差し込み、明るい空間が広がる。窓や壁にはモダンな幾何学模様が施され、独特な雰囲気だ。

 自由学園は1921年、創立者の羽仁もと子・吉一夫妻が「新時代の女性に必要な教育をなす」を基本理念に、自立した女性を育てようと考え設立した学校だ。

 校舎を設計したのは、当時帝国ホテル新本館の設計で来日していた米国の世界的建築家、フランク・ロイド・ライト(1867~1959年)。ライトの助手の建築家・遠藤新の仲介で21年1月下旬、設計を打診されたライトは教育理念に共感して快諾したという。

日の光が差し込むホール

 校舎には、地平線と平行の線を強調した「プレーリーハウス」(草原住宅)のデザインを採用。ライトが住宅建築で取り入れているデザインで、家庭的な雰囲気で学べるよう考えたためだ。立派な玄関や校長室は作らず、建物の中央にはホールと食堂を据えた。

 着工は3月で、開校した4月には現在の中学1年生にあたる女子生徒26人が入学したが、まだ1部屋しかできておらず、建物が完成したのは25年だった。

 その後生徒が増え手狭になったことから、学園は34年に東久留米市に移転。池袋に残った校舎は「明日館」と名付けられ、卒業生の活動の拠点として使われた。97年に国の重要文化財に指定されたが「使ってこそ建物は生きる」という考えから、現在も結婚式や講演会で利用されている。

「廊下がお気に入りの場所です」と話す渡辺館長

 自由学園の卒業生でもある渡辺晋哉館長(56)は高校時代にも明日館を訪れ、読書などをして過ごしたことがあるといい「心が安まる場所だ」と話す。自由学園は今年、創立100周年を迎えたが、「女性の社会進出が広がる現代に、この建物が残っていることに意義を感じる」と静かに語った。(長嶋徳哉)(2021年10月9日、読売新聞都民版掲載)

 ◎自由学園 明日館
 落成年 1925年
 設計者 フランク・ロイド・ライト、遠藤新
 所在地 豊島区西池袋2の31の3

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November 24, 2021 at 04:42PM
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