新型コロナウイルスの感染が急速に拡大し、医療体制のひっ迫が進んでいることから、長野県は２４日、対策本部会議を開き、「ＢＡ．５対策強化宣言」の発出を正式に決めました。
重症化リスクの高い人には混雑した場所を避けてもらうなど、感染防止対策の徹底を呼びかけていくことにしています。
新型コロナの第７波による感染者の急激な増加を受けて、県は今月８日に「医療非常事態宣言」を出しましたが、その後も感染拡大は収まらず、２３日の全県の病床使用率は６４.８パーセントと医療体制のひっ迫がさらに進み、コロナ以外の一般医療にも影響が出ています。
このため県は、２４日開いた対策本部会議で来月４日までを期間として、「ＢＡ．５対策強化宣言」を出すことを正式に決めました。
宣言の発出に伴って、県は、社会経済活動を維持するため外出自粛などの強い行動制限は求めていませんが、重症化リスクの高い人には混雑した場所を避けてもらうことや３回目や４回目のワクチン接種を積極的に検討することを呼びかけています。
また、外来診療の負担を軽減するため重症化リスクの低い人も感染の危険性が高い場所はできるだけ避けることや、休日夜間の受診をできるだけ避けること、救急外来や救急車は本当に必要な場合にだけ利用することを求めています。
さらに、医療体制の強化を進めるため、県内のコロナ病床をさらに１０床程度増やせないか医療機関に依頼しているほか、宿泊療養施設の定員をさらに７７人分増やすとしています。
記者会見した阿部知事は、「救える命を救うことができない事態を避けるための最後の正念場で、医療の負荷を下げ、真に医療が必要な人を守るために協力してほしい」と呼びかけました。
「ＢＡ．５対策強化宣言」は、従来のオミクロン株よりも感染力が高いとされる変異ウイルス、「ＢＡ．５」による感染の第７波が急拡大するなかで、都道府県が一段と感染対策の徹底を呼びかけやすくするための新たな仕組みです。
政府が、先月下旬、医療体制のひっ迫を避けつつ、社会経済活動の維持を図ろうと、導入しました。
宣言を出すのは都道府県で、病床使用率が５０％を超えるなど医療機関への負荷が強まっている場合に、早期のワクチン接種や高齢者や基礎疾患のある人の感染リスクが高い場所への外出自粛などさまざまな呼びかけを行います。
また、都道府県の感染対策がより効果的に実施できるよう、国からは、ほかの自治体のすぐれた事例の提案や感染対策に関する助言を受けられます。
内閣官房によりますと、「ＢＡ．５対策強化宣言」は、これまでに北海道や大阪府、それに沖縄県など２６の道府県で出されていて、長野県が２７番目になります。
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August 24, 2022 at 02:31PM
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