リンネル本誌で連載中の北欧のお菓子のお話。定番のレシピや一度は訪れてみたいストックホルムにある素敵なカフェの情報を、スウェーデンのイラストレーター、ティナ・バックマンさんのイラストとともにお届けします。今回は7月のお菓子、プリンセスケーキのお話。
目次
北欧スウェーデンのおやつ時間「FIKA」にまつわる話Vol.2「プリンセスケーキ」
Vol.2【7月のお菓子】プリンセスケーキ
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ティナさんの思い出
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プリンセスケーキ、というと、家族みんなで過ごした夏の一日がよみがえるというティナさん。お母さんの誕生日が7月だったので、おばあちゃんは大きなプリンセスケーキを作ってみんなを待っていてくれました。ガーデンテーブルの真ん中に大きなプリンセスケーキが置かれ、スウェーデン国旗のガーランドが飾られました。Ja må hon levaのバースデーソングを歌い終わると、大きなケーキが切り分けられ、ピンクのバラは、お誕生日を迎えたお母さんのお皿へ。小さなティナさんは、コーヒーではなく、庭で採れたカラントやルバーブを入れたジュースを飲んでいました。
スウェーデン定番のお誕生日ケーキ
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グリーンのマジパンで覆われたプリンセスケーキ、スウェーデン語ではPrinsesstårta/プリンセストータといいます。街中のベーカリーやカフェのウィンドウケースに必ずあって、はじめて見る人は一体何?と思われるかもしれません。このケーキはスウェーデンでは定番のお誕生日ケーキで、スウェーデンのクリームはそれほど甘くないので、たっぷり入っていても意外と食べられてしまいます。
プリンセスケーキという名前からも、このケーキはスウェーデン王室のプリンセスたちのお祝いとしても定番です。7月14日は王位継承権第1位のヴィクトリア王太子のお誕生日で、この日はスウェーデン全土でお誕生日が祝われ、たくさんの人がプリンセスケーキを楽しみます。ヴィクトリア王太子の第1子エステル王女は2012年に生まれ、今年10歳を迎えました。エステル王女が生まれたときには、ピンク色のマジパンで覆われたプリンセスケーキがあちこちのベーカリーで売られ、国をあげてお祝い騒ぎとなりました。
【定番のレシピ】
プリンセスケーキ
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スポンジケーキにバニラクリーム、ホイップクリーム、ジャムを入れて、マジパンでくるんで作るプリンセスケーキ。昔は、家庭でゼロから作っていましたが、最近ではスポンジケーキとマジパンは市販のものを買う人も多いようです。
●材料
スポンジケーキ
バニラクリーム(カスタードクリーム)
ホイップクリーム
ジャム(庭で採れたベリーで作ったジャムを使うのが最高!)
マジパン(スウェーデンではパック入りのマジパンがスーパーで手に入ります)
粉砂糖
●作り方
1. スポンジケーキを作ってさましておく。または、市販のスポンジケーキを準備する。
2. スポンジケーキを3層にカットし、1層目はジャム、2層目はバニラクリームを塗る。
3. バニラクリームの上にこんもりと丸くホイップクリームを盛り、最後のスポンジケーキをのせる。
4. さらにその上にホイップクリームを盛り、側面も含め全体をホイップクリームで覆う
5. 棒で薄く伸ばした緑のマジパンを大きな円形にし、スポンジケーキの上にそうっとのせて覆いかぶせ、表面をへらできれいに整える。
6. ピンクのマジパンを長方形に伸ばし、くるくる巻いてバラを作る。緑のマジパンを型で抜いて葉っぱを作る。
7. 最後に底にはみ出たマジパンをへらでカット。粉砂糖を振って、6のバラと葉っぱをのせて完成。
ストックホルムのカフェ
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ミシュランの星を獲得したレストランで活躍していたパティシエが、ストックホルム郊外の集会所にオープンしたカフェ。地元の人たちにおいしいパンを食べてもらいたいという思いで、工夫を重ねたオリジナルメニューに定評が。
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人気のプリンセスケーキや世界中の味から発想を得たサンドイッチなどは、他のカフェでは食べられないとあって、遠くから訪れる人も多い。
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取材: ブルセリド由香
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イラストを描いたのは……
![ティナ・バックマン](https://liniere.jp/wp/wp-content/uploads/2022/07/fika_2022_08_01crop2.jpg)
Tina Backman
ティナ・バックマン
スウェーデンのイラストレーター、およびグラフィックデザイナー。すべて手描きの温もりの感じられるイラストに、ていねいに色を重ねて作品を仕上げる。スケッチのようなストーリー性のあるイラストが多くの人を魅了。スウェーデンのお菓子のイラストが得意で、カレンダーのイラストなども手がけている。
■北欧スウェーデンのおやつ時間「FIKA」の歴史と今についてのお話を読む↗
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text & photos:Yuka Bruselid edit:Sachiko Imaizumi web edit:Masako Serizawa
リンネル2022年9月号より
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
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August 21, 2022 at 06:05PM
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