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完成後短期間で鳥の糞害を呼び込む、建物の形が元凶に - ITpro

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本コラムでは「一級建築士矩子の設計思考」(鬼ノ仁/日本文芸社)のキャラクターを用いたイラストで記事の内容を解説する

本コラムでは「一級建築士矩子の設計思考」(鬼ノ仁/日本文芸社)のキャラクターを用いたイラストで記事の内容を解説する

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 国連で採択された持続可能な開発目標(SDGs)に基づく社会活動が活発になり、ESG投資やグリーンインフラの実装といった取り組みが着実に進んでいる。こうした取り組みによって多様な生物が生息し、人が緑や自然を身近な存在と捉えられる都市整備が目立ってきた。

 一方で、人が生活や経済活動などを展開する拠点である建物とその周辺に生息する生物との関係にあつれきが生じるケースも散見されている。その代表例の1つが、鳥や小動物などによる糞害だ。

 本連載では、「一級建築士矩子の設計思考」(鬼ノ仁/日本文芸社)のキャラクターを使って新規に描き下ろしたイラストとともに、建築の危ないデザインを考える。

 糞による被害は、美観を損ねるといった外見的な事象にとどまらない。クリプトコックス症やオウム病といった感染症に加え、寄生虫による疾病や健康被害をもたらすリスクもある。他方、鳥の捕獲や卵やひながいる巣の撤去などは鳥獣保護管理法で禁じられており、可能な対応策は限られている。

 以下に紹介するのは、日経アーキテクチュア2010年10月11日号において、筆者が企画した特集「都市の新鉱脈は『生物』」で共に取材した瀬川滋記者(当時)が執筆した記事だ。まずは、建物における鳥害対策の難しさを浮き彫りにしたトラブルの事例を振り返ってみよう。


 ここはハトを飼っているのか――。鳥取県倉吉市にある低層の住宅地に、こんな苦情が相次いだ建物がある。県立厚生病院だ。

 「最盛期には150~200羽がすみ着いていた。糞や羽毛が建物内に入り、食中毒や感染症を引き起こす危険があった」。同病院管財課の神庭清一氏はこう振り返る。10年3月にハトを寄せ付けない抜本対策を実施したところだ。

ハトの大群がすみ着いた鳥取県立厚生病院。屋上にヘリポートが見える(写真:日経アーキテクチュア)

ハトの大群がすみ着いた鳥取県立厚生病院。屋上にヘリポートが見える(写真:日経アーキテクチュア)

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 病院にハトが目立ち始めたのは07年5月ごろ。増改築によって、7階建ての診療棟が完成した時期と一致する。「周辺には高い建物がない。これまで橋の下などに暮らしていたハトが、見晴らしのよい場所を求めて集まったのかもしれない」と神庭氏は話す。

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December 07, 2023 at 03:00AM
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